弔事のマナー ~喪服編~

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喪中はがきや香典については記事にさせてもらっていましたが、「そういえば服装、喪服については何も触れてきてなかったな!」と投稿記事を見てて気づいてしまいました。

ということで、本日は喪服について書かせて頂きます!
ではいってみましょう!

1.喪服とは?


喪服【もふく】

喪服って黒のスーツのことじゃないの?って思っているそこの方!私もそう思っていました。
単に喪服といっても、弔事の種類や参列する立場によって、種類と格式があり、使い分ける必要があるんです!正直調べるまで知らなかったです!人生は日々勉強ですね(笑)

では喪服の格式について軽く説明します。

・正喪服(正礼装)
最も格式ある装いで、喪主や親族として葬儀、告別式などに参列する場合に着用します。

・準喪服(準礼装)
お通夜では喪主や親族、近親者参列者がよく切るのが準喪服です。

・略喪服(平服)
仮通夜、3回忌以降の法事では略喪服を着るのが一般的です。

では次にそれぞれ掘り下げていこうと思います。

正喪服(正礼服、フォーマルウェア)

正喪服は葬儀や告別式などの席で、喪主と親族(三親等まで)が着用する最も格式の高い装いになります。それ以外の参列者が着るのは、喪主などより格上の服を着ることになってしまいマナー違反になってしまいます。注意が必要ですね!

男性の正喪服

男性で洋装の正喪服は、モーニングコートにレギュラーカラーの白いシャツ、コールパンツは黒を基調のもので地味なものを選びます。
ネクタイ、ベスト、靴下なども黒いもので統一すると良いでしょう。

モーニングコートって何?という方のいると思います。モーニングコートとは男性の最上級正装のひとつであり、後ろから見て膝上くらいまで上着の裾がきており、丸みを帯びているデザインが特徴です。

他にも和装での正喪服もあります。
こちらは黒無地羽二重の五つ紋付きの羽織になっています。
また、地域の文化、慣習によって変わってきますので細かな点には注意が必要なのも和装では特徴とひとつとして挙げれます。

個人的な見解ですが、近年では洋装の正喪服を着ている方が多くなっているように感じます。

女性の正喪服

女性の洋装における正喪服は、光沢感のない黒無地のワンピースにボレロ、またはアンサンブル、スーツなどのブラックフォーマルが該当します。男性のモーニングと基本的には同様となります。
ただし、女性の正喪服にはパンツスーツは入らないというのが一般的です。

夏でも露出は極力避けて長袖もしくは七分丈で肘が隠れるくらいのものを選び、スカートの丈についても膝丈かくるぶし丈のものにして肌の露出を控えた方が良いとされています。

では女性が着る和装での正喪服はいったいどういったものなのでしょうか?
実は男性以上に地域の文化や、慣習によって変わってくるのが女性の和装です。
一般的には染め抜きの五つ紋の黒無地の着物を着用し、帯揚げ、帯締めも黒となり、帯も黒無地のものですが、地域によって袋帯か名古屋帯と異なるようです。
生地に関しても関東関西で違いがあり、なかなかここでは書ききれないくらいのローカルルールがあるみたいです。
和装に関しては詳しく後日別記事に出来たら良いかなと、考えているのでここでは割愛させて頂きます。決してめんどくさいとかでないです!(笑)記事が長すぎると読む方も大変だと思うので・・・(汗)

準喪服(準礼服、セミフォーマルウェア)

みなさんが想像する葬儀の際の服装がこちらに当てはまると思います。
近年において最も一般的な喪服で、喪主や親族、または参列者も準喪服の方が一番多いのではないでしょうか。

どんな立場の方でも広いシーンで着用できるのが準喪服で、一般の参列者は、遺族や近親者より格式を下げた装いにするのがマナーですので、準喪服を着用する機会が多くなっているのでしょうね。

正喪服との大きな違いは、主に女性は適度に流行を取り入れたデザインでも問題ないところです。

男性の準喪服

男性はブラックフォーマルです。実はこの言葉、和製英語、海外では通用しないので注意です!(笑)
ブラックフォーマルは名前の通り礼服となります。

ただブラックのスーツ(ビジネス用)とブラックフォーマル(礼服)では同じ黒の生地でも染色回数などの違いで一目で色の違いがわかります。こちらは間違うこともあるので注意が必要になります!

襟の型はレギュラーカラーの白いシャツ(ボタンダウンはNGです)にネクタイ、ベスト、靴下などは正喪服と同様に黒いものが良いとされています。

女性の準喪服

女性の準喪服は黒のワンピースやスーツ、アンサンブルなどで正喪服と変わらず同じとなっています。

正喪服に同様の素材やデザインがベストなのですが、派手にならない程度であれば、夏はレース素材や、冬にはベロアやベルベットなど、季節感のある素材のものでもOKです!

また、準喪服ではパンツスーツも良いところが多く見られます。スーツの場合ではインナーは黒でまとめると良いとされています。

スカートは、通常の丈よりも少し長めのミディ丈(ふくらはぎ丈)が好ましいとされています。袖丈は五分~長袖、夏は半袖でも構いません。

織り柄・フリル・リボンなど、前途でも書いた通りその時々の流行のデザインを、適度に取り入れることも可能です。

略喪服(平服、インフォーマルウェア)

略喪服は、急な弔問(故人の家に訪問して遺族にお悔やみの言葉を伝えること)や仮通夜、三回忌以降の法要で一般の参列者が着る服装のことです。

最近は、故人の意向などで、葬儀や告別式を行わず、「お別れ会」「送る会」「偲ぶ会」などの形をとることがあります。こちらのお別れ会などにつきましても近年需要が高まってきておりますので、後日記事を書いていければ良いかなと考えています!

ちなみにですが、お別れ会などの招待状に「平服でお越しください」と指定されている場合は、喪服は着ないのがマナーとされていますので注意が必要ですね!

弔事における平服は、基本的には略喪服を指していて、男性は控えめなダークスーツ。女性も地味な色合いのワンピース、アンサンブルなどで、カジュアル過ぎない、きちんとした装いが良いとされています。

素直に「普段着」と受け取って、カジュアルな服装で参列すると、失礼にあたってしまうことがあるので気をつけましょう。(マナーって難しいですね・・・)

2.喪服着用時のアクセサリーについて

男性のアクセサリー

男性はカフスボタンなどをつける場合、金具はシルバーで装飾は黒いものを選ぶとよいとされています。ネクタイピンやポケットチーフは基本的にはNGとされていますが、格式の高い葬儀への出席や、前述した正喪服である燕尾服を着用する際は着用が基本となっています。
時計は、文字盤は白か黒で宝石などの装飾のないもの。ベルトは金属製のベルトはシルバー色でマッドなものが良いとされています。
相応しいものがなければ身に着ける必要はないです!

女性のアクセサリー

女性の洋装の場合、アクセサリー選びにも注意が必要となってきます!
欧米の文化ではドレスコードとしてその場に相応しいアクセサリーを身に着けることがマナーであり、一連のパールのネックレス(色は白やグレー、黒など)の着用が良いとされています。
本稿とは関係ないですがパールは真珠のことで、真珠といえばオランダの画家フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」がとても有名ですよね。フェルメールの作品は日本でも人気があってよくルーブル展などでお披露目されていて、私も1度見に行ったことがあります!
話しは戻りますが、パールには「月の涙」「涙のしずく」とも呼ばれ、控えめなイメージがあります。葬儀にピッタリなアクセサリーですね!また、他にもオニキスや黒曜石、ジェット(黒玉)なども相応しいといわれています。

しかしながら、日本では弔事には何事も控えめにという風習があり、必ずしも真珠のネックレスをつけなくてもOKとされてる場合もあります。

着用して良いものなのかわからない場合は親族や知人に相談し、身に着けるものについて確認して合わせるのがおすすめです。もしくは真珠のネックレスをバッグにしのばせ参列し、周囲の様子を見てその場で判断するのもいいと思います。

また、男女ともに結婚指輪の着用は良いとされています!

3.まとめ

私もよく葬式参加時に何を着用していけばいいのか迷うので今回は喪服について書かせて頂きました。
記事を書いて分かったことは、地域や立場によって変わることが多く、一概にこれが正解!というものがないことでした。今回は書いてませんが、上着(アウター)に関しても黒、もしくは地味な色のチェスターコートやステンカラーコートが一般的ですが、北海道では寒さもありダウンコートを着ている人も見かけます。

現代においては、先日ブログにした訃報の伝達方法も昔と比べて変わってきており、弔事のマナーも日々変わってきていると言えるのでないでしょうか。例えば先日の安部元総理の国葬の際もデジタル献花を行い話題になりましたね。

日々変わってきているとはいえ、基本のマナーや一般的に知られている伝統を理解しておくことが大切であり、基本的な知識があれば様々なシーンで対応でき、それが生きてくる時がくると思いますよ!


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