私の趣味のひとつは決して上手とは言えないのですが写真を撮ることなんですよ。
先日知り合いのお寺から鐘楼(しょうろう)の改修工事を行ったので記録として写真を撮ってもらいたいとプライベートで依頼がありました。
初めて鐘楼(しょうろう)や梵鐘(ぼんしょう)の細部を見ましたが、何百年も前の建造物なのにとても細かな細工や装飾が施されていてこれも一種の芸術なのかなと人並みに感動しました。
ということで、今回はお寺の鐘について色々と書いていこうと思います!
ではいってみましょう!
梵鐘
梵鐘(ぼんしょう)
そもそも初見じゃ読めないよこんな漢字!ぼんしょう?いったいなんのことをいってるの?
梵鐘とは簡単に説明すると釣鐘です。そう、大晦日に聞こえる除夜の鐘。
その鐘の正式名称が梵鐘なんです。
あの重くて余韻のある音が以外とクセになるんですよね。私もほぼ毎年のように大晦日は知り合いのお寺で年越しをするのですが、除夜の鐘が聞こえてくると 「あー・・・今年も1年の終わりかあ・・・」と思います。
実はあの鐘の重さって数トンあるって知ってました?!めちゃくちゃ重いですねよ。
なのであの建物自体もかなり頑丈に作られていると住職が話していました。
話しは戻りますが、「梵」とはサンスクリット語でBrahma(ブラフマ)神聖・清浄を音訳したものです。梵鐘は中国や韓国にもあって、作られた国によって名称が変わってきます。日本の鐘は和鐘(日本鐘)と呼ばれています。別名で大鐘(おおがね)、洪鐘(おおがね、こうしょう)、蒲牢(ほろう)、鯨鐘(げいしょう)、巨鯨(きょげい)、華鯨(かげい)とたくさんの名称があって面白いですね!
素材は主に青銅が使われていて、青緑色が特徴ですよね。小型のものだと鉄製のものもあるみたいですね!撮影させてもらったお寺でも改修工事中は小型の鉄製のものが使われていました。音は全く違っていて比較的高音が鳴っていました。私としてはあの重たい音が好きでしたのでなんだがその時は少し寂しかったです。
そういえばお寺の鐘って除夜の鐘のイメージが強いですが、朝夕の時報としても用いられているのは知ってましたか?
現代社会では時計や携帯電話が普及されており、どこにいても時刻が確認できるようになりました。
しかし、こういったものがなかった時代は、梵鐘の時報が地域の人達にとって時間を把握する大切な情報だったんですね!
また、鐘の音=仏の声とも言われており、鐘を撞(つ)くことによって仏の声を多くの人の耳に入れ、全ての人が幸せであってほしいという「仏様の願い」を届けるという役割もあるんです。
今年も年の瀬が近づいてきましたね。
この記事を読んで除夜の鐘を撞きたいなと思った方は是非大晦日にお近くのお寺に行って撞いてきてください!場所によっては甘酒を振る舞っているところもありますよね。寒い中で飲む甘酒は最高ですのでそれ目的で行くのも良いかも知れませんね(笑)
鐘楼
鐘楼(しょうろう)
なんとなく察しがついている方も多いと思いますが、解説していきましょう!
鐘楼とは、寺院のなかにある建築物のひとつで、先ほどご紹介させて頂いた梵鐘(ぼんしょう)を吊るすための建物のことです。鐘撞き堂、鐘楼堂ともよばれています。
実は鐘楼は日本の寺院だけの文化ではなく、世界各国に点在しているんですよね。
仏教寺院に限らず、キリスト教の教会などの教会堂にあったり、別の場所に独立して建てられていたりします。キリスト教では塔を形成するものが多いみたいですね。
代表的な鐘楼、建造物といえば、ノートルダム大聖堂の鐘楼ですね!
こちらの鐘楼は世界遺産にも登録されており、大聖堂自体も1352年から170年もの歳月を費やして造られたとても歴史のある建物なんです。
といっても、どこですかそれ・・・?という方も多いと思いますが、あの名作「フランダースの犬」の舞台となった場所といえばピンとくる方もいますよね!
ネロとパトラッシュが最後に倒れていた場所。そう!そこがノートルダム大聖堂です!
私はヨーロッパへ行ったことはないのですが、一度は西洋の建築物や絵画等は見てみたいですね。
芸術的なセンスが皆無なのでスゴイ!ヤバイ!みたいな感想しか出なさそうですが・・・(笑)
話しが逸れましたが、鐘楼とは、鐘を吊るす建物であって、仏教のみならず東洋西洋の文化、様々な宗教で存在しています。
また、日本では法隆寺や東大寺の鐘楼などが国宝として認定されています。
寺院巡りが趣味の方もおられますが、寺院そのものではなくこういった建物の一部をピックアップして見学していくのも寺院巡りの面白さのひとつなのかもしれませんね!
除夜の鐘
12月にも入り、年末も近くなってきましたね。
まあ、ここまできたらせっかくなので梵鐘でも少し触れました除夜の鐘についても少し解説していこうと思います!
そもそも除夜の鐘とは?
知っている人の方が多いと思いますが・・・
除夜の鐘とは大晦日(12月31日)の夜に寺院の鐘をつく日本仏教行事の一つです。
除夜というのは大晦日の夜のことです。
お寺では除夜法要や除夜会(じょやえ)と呼ばれ、一年の感謝を込めて行われるそうです。
除夜の鐘は、中国・宋の時代の末期の頃に始まった鬼はらいの儀式で日本には鎌倉時代に伝わったとされています。
私も毎年大晦日には知り合いのお寺で除夜の鐘をついていますが、真冬の北海道で鐘楼を昇って鐘をつくのは結構大変で、ほとんどが古い建造物なので階段も急で狭いし、高い場所に鐘があるのでほんとに一苦労です・・・何より寒いですしね(笑)
なんで108回?
多くの寺院では除夜の鐘を108回つきます。
この108という数字にはさまざまな説があって、下記では代表的な説を書いていきます。
また、来訪者がたくさんくる寺院では108回以上鳴らすところもあるそうです。
時代に沿って対応していくのは宗教の中でも仏教はその傾向が強いと個人的に思っています。
お隣の韓国でも除夜の鐘を撞かれるそうで、回数はなんと33回だそうです!
煩悩の数
こちらは最も有名ですね。
そもそも煩悩とは、簡単に言えば邪心のことですね。人を苦しめたり煩わせる心のことで、これが108種類あると言われています。
煩悩を引き起こす元である「六根」、煩悩によって引き起こされる感情「好」「悪」「平」の3種類、それぞれの感情についての「染」「浄」2種類、過去現在未来の「三世」、これらをそれぞれかけると6×3×2×3=108となります。
六根とは眼(視覚)・耳(聴覚)・鼻(嗅覚)・舌(味覚)・身(触覚)の5つの感覚と意識をまとめて六根と呼びます。詳しくは知らないのですが、意識は俗にいう第六感というものなんですかね?
とにかく!この108種類の煩悩を108回鐘を撞くことでひとつひとつ消し去り、来年の幸せを願っていくということです!
今度住職に詳しくきいておきます!知識不足で申し訳ないです(笑)
1年を表す
こちらは知らなかったのですが、一年を表しているというものがもうひとつの説となっています。
1月から12月の12、立春や夏至などの「二十四節気」の24、二十四節気をさらに細かく分けた「七十二候」の72、これらを全て足すと12+24+72=108となるという説です。
こちらの説も1年の締めくくりに除夜の鐘を撞くという行事にとても沿っていて説得力がありますよね!もしかしたら108という数字自体が何かの因果あるのかもしれないですね・・・?
某芸人のなぞってこちらのセリフで今回は〆たいと思います。
「信じるか信じないかはあなた次第」
まとめ
今回はたまたま個人的に依頼のあった写真撮影から梵鐘や鐘楼、除夜の鐘について書かせて頂きました。
2022年も1か月を切って残り僅か。やり残したことがないように1年を締めくくっていきたいですね!
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